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「しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その4)」

さて、前回までのブログで、「犬時間」と「犬空間」を意識した否定の入れ方について書いてきました。

飼い主さんが犬の吠えなどの問題行動に直面した際に、ネットや本で調べてやり方を実行してみるものの、ちっともうまくいかないって話をよく聞きます。それは、自分の犬にあった犬時間、犬空間での否定がうまく入れられていないから「伝わっていない」のです。もし、トレーナーさんにお願いしているのであれば、トレーナーさんがどのタイミングで、どのポジションで犬に否定を入れているのかをよく観察してみてください。

北海道内の方であれば、レッスンで見極めますのでいつでもご相談ください(⇐軽く宣伝)。

さて、ご自身の犬の犬時間と犬空間を観察する意識もできたところで、もう一つの重要なポイント「④人間にしか通じない「叱る」「怒る」という概念は捨ててください」について説明していきます。

人間同士で相手に何かを伝える場合は「言葉」を使うことができます。しかし、犬に「ここで吠えられたらとても困るの」とどんなに言葉で説教しても理解してくれることはありません。

たまに、「うちの犬は話し合ったら理解できた」という飼い主さんがいます。でも状況をよく聞いていると、言葉を理解したというよりも、飼い主さんが犬時間と犬空間を自然に判断できていたりしています。そして、そのような飼い主さんにはある特徴があります。それは、「とにかく穏やかで根気強くて諦めない」ということです。


これまでのブログで、犬に否定を伝える時は、「こら!」とか「だめ!」とかの声を出さずに、金属的な警告音(舌打ちなど)を鳴らしてくださいと書いてきました。

犬の耳に届きやすい音であるという意味だけでなく、もう一つの重要な意味があります。

それは、ネガティブな言葉を発するよりも、「飼い主さんのイライラや焦りの感情が現れにくい」ということ。

吠えいる犬に感情的に声をかけてみると、余計に吠えるという経験をしたことはありませんか?

犬は相手の感情を匂いで受け取っているとイメージしてみてください。「吠えたらだめ!」と怒鳴れば怒鳴るほど、飼い主さんから焦ったイライラした匂いが出ます。犬はそれを「飼い主さんがイライラしているから、この状況はイライラした状況なのだ」と受け取って余計に吠える犬になるのです。

以前はよく、「飼い主さんが怖い存在になれば犬が言うことを聞く」と聞いたことがありましたが、「怖い存在」を「大きな声で怒鳴る」と置き換えてしまうと、一瞬は静かになっても、同じ状況になればまた吠えることを再発するだけでどんどん効果が薄れてきます。むしろ、悪化させるだけです。

「怖い存在」とは、相手が萎縮するような大きな声で怒鳴ればなれるのではありません。相手が尊重してくれるような存在になることです。犬時間でタイミングよく否定できるようになれば、「この人は冷静に先読みができるんだ。この人について行こう」と犬が飼い主さんを尊重するようになります。

「犬と信頼関係を築こう」とか「上下関係が大事だ」とか言いますが、怒鳴り上げてビビらせてくる飼い主さんのことを信頼できますか?怒鳴り上げて感情的になる飼い主を「この人は上司だ」と認めてくれますか?


私が飼い主さんに「犬に否定を入れてください」という時に必ず心がけてもらうのは、「飼い主さん自身がリラックスして。飼い主さん自身が吠えていない心理状態になって」とお伝えします。


そう。犬に否定を伝える時は、「怒り、しかり、イラつき、焦り」を込めてはいけないのです!


犬に否定を伝える時は、必ず「それ間違っていますよ。落ち着いて考えてみよう」という気持ちが最重要になってくるのです。


警告音の音の種類なんてそれほど重要ではありません。その音を鳴らす時の飼い主さんの心理状態こそがポイントなのです!


私が使っているガチャ缶を見て、「このガチャ缶が一番効果があるので、どんな素材を使っているのか教えて欲しい」と質問されます。私の鳴らす舌打ちの真似をしてくれる飼い主さんもいます。でも一番大事なのは、その音にどんな感情を乗せているかですよ~!

どんなに同じ音を出しても、イライラ、焦り、むかつきの感情がこもれば、犬にはその感情がダイレクトに伝わって余計に興奮するだけです。




そしてまた、例え話!


やんちゃな保育園児10人がおもちゃがたくさんある教室で大騒ぎしていました。

保育士Aさんが、「この子達を静かにさせてください」と言われました。

保育士Aさんは、教室を窓から覗いて気合いを入れてガラガラと開け、「うるさい!静かにしろ!」と大きな声で怒鳴り上げました。

保育園児たちは保育士Aさんの剣幕にびっくりして椅子に座りました。

保育士Aさんは、おもむろに前に立って、「はい、ではお話を始めます」と話し始めましたが、しばらくすると保育園児たちは「なんだ、もう怒鳴らないんだ。怖かったね」と再びざわざわ。仕方なく、保育士Aさんはまた保育園児たちを怒鳴りつけて、静かにさせました。


一方、同じ状況で保育士Bさんが、「この子たちを静かにさせてください」と言われました。

保育士Bさんは窓から保育園児たちの様子を見て、まずは自分自身をリラックスさせるために深呼吸。

落ち着いた気持ちでドアをゆっくりと開けて、子供たちを見渡しながら口に指を当てて「シーっ」と言い続けました。

保育園児たちはお構いなしに遊び続けます。

しかし、ここで一人の保育園児が「空気を読み」ました。

「ねぇ。静かにした方がいいんじゃない?」とお友達に提案しました。

二人が静かに座れば、他の保育園児たちも空気を読み始めて次々と座りました。

そして全員が座ったところで、「はい、よくできました!」と保育士Bさんは子供たちに肯定をしました。

時間は10分以上かかりましたが、子供たちは自分の意思で行動をし、その行動を肯定されるという経験をしました。


翌日。


保育士Aさんは昨日と同じく、教室に入るなり感情的に怒鳴りました。子供たちは昨日の経験があるので、「なんだ、また興奮しているね」といつまでも落ち着きません。


保育士Bさんも昨日と同じく、穏やかに入室して「シーっ」と穏やかな気持ちを子供たちに伝えました。子供たちは昨日よりも早く席に座って保育士Bさんからの「肯定」を気持ちよく受け取りました。


AさんとBさんは、「どんな感情をのせて否定を伝えるか」が違っているのです。

さらに、保育園児が自分の意思で座ったのかどうかにも違いがあります。

人間に例えたので、実際はもっと複雑(その子の親との関係とか家庭環境)かもしれませんが、皆様が「感情的な否定はその場しのぎにしかならない」を理解してもらいやすいように、あえて保育園児を例にしてみました。


人間と犬を一緒にしたら怒られるかもしれませんが、「相手に否定を伝える」という時に感情的になるのではなく、「穏やかな匂いを発しながら同調させる」方が時間がかかっても心の中から穏やかになってくれるということです。

焦って感情的になるより、時間がかかっても犬の意思で落ち着かせるのです。急がば回れです。


大事なことなのでまとめます。


犬に対して、「吠えないで、興奮しないで、甘噛みしないで」と行動の否定を伝える際は、感情的にならず、穏やかな気持ちで「落ち着いて、その行動は違うよ、ゆっくり自分で考えて自分で答えを出してみて」と伝える意識を持ってください。

ネガティブな感情は、怒りだけではありません。

「怒り、叱り、怒る、イラつく、焦る」はもちろんですが、「自分に自信がない、周りの目が気になる、恥ずかしい、犬がかわいそう、犬に嫌われるかもしれない」という感情も匂いで伝わります。ネガティブな感情の匂いを漂わせながら否定をされても相手を信頼できるわけがないのです。飼い主さんは自信を持って堂々と否定を伝えなければ、犬には「この人、不安定」と見抜かれてしまいますよ~!


私はたまに「犬が怖い」と思う時があります。

噛まれるとか、襲われるとかの怖さではなく、「自分の心を見透かされる怖さ」です。

私がイライラしたり焦ったりすると、頭の良いゴールデンのシャロンはもちろん、繊細で飼い主の感情を読み取るジャーマンシェパードのドナちんはすぐ態度に出ます。私の顔色を窺ったり、または変に興奮したり。それに引き換え、うちの旦那は私の心理状態の変化に疎いです、笑!

そんなシャロンやドナちんを見ていると、「犬は群れの鏡だな」と思います。群れのリーダーの変化を読み取り、その変化に反応します。群れを落ち着かせようとする良い反応になればいいのですが、群れの不安定に同調するような変化を出せば、吠えや興奮が強化されて群れの安定はますます乱れます。

飼い主さんの「セルフコントロール」こそが、犬の心理を安定させるポイント。飼い主さんへの依存が強い犬ほど、その反応が顕著にあらわれるので気を付けてください。

極端な話ですが、レッスンをしていると、飼い主さんと犬との関係が繋がっている場合の方が、飼い主さんの心理状態の乱れを犬が受け取りやすくなり、吠えや興奮に繋がりやすいような気がします。

カリスマドッグトレーナーとして有名なシーザーミランは「喪中に新しい犬を迎えないでください」とよく言っています。家族や飼い犬の喪中など、家族(群れ)のエネルギーが下がっている時に新しい犬を迎えると、その犬は群れの不安定に気づいてどんどん不安定になってしまうそうです。なんかそれ、わかるような気がします。


犬は家族(群れ)の不安定を言葉ではなく匂いで感じるから、犬に嘘をつけないのです。


「感情的な否定」について、今後のブログで「ドナちんの車載トレーニングの失敗例」で書いておこうと思うので楽しみにしててくださいね~。


さぁ、大事なことなのでもう一度書きます。


否定に乗せる感情は「お・ち・つ・い・て」。


次回は、「NO(否定)」の反対である「YES(肯定)」の効果的な伝え方について書きます。


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しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(犬時間と犬空間)」

今回は、前回のブログに登場した「犬時間」と「犬空間」についてもう少し掘り下げていきます。

CalmDog用語である「犬時間」は、

・テーブルの上に置かれた食べ物を犬が目と鼻で発見して、「それを食べている自分」を妄想した瞬間。

・散歩で他の犬を見つけて、耳がピンと立ち、上半身に力が入った瞬間。

・窓の外に飛ぶ鳥の気配を感じて反応した瞬間。

のような、「興奮レベルがまだ低いけど、何かに反応した瞬間」を指しています。

人間よりもずっとずっと感覚が発達しているので、「犬時間に間に合うように警告音を鳴らす」というのは至難の業かもしれません。でも、飼い主さんが犬語の否定と肯定を話すためには重要なことです。



私がまだ犬の仕事をしていなかった頃、とあるブリーダーさんがの7頭の大型犬を連れて散歩をしている風景を何度か見かけたので、「すごいな!」と思って声をかけたことがあります。

しかも、7頭すべて極細のリードが首からぶら下がっているだけ。

飼い主さんを中心とした半径数m以内に7頭みんなおさまって歩いており、うちの犬が横を通っても見向きもしないのです。

「特別な訓練が入っているのか?」と思って、犬を観察していたところ、ある点に気付きました。

犬に特別な訓練が入っているのではなく、飼い主さんが絶妙なタイミングで犬に声をかけたり体を動かしたりしていたのです。

7頭の犬のうち一頭が他に意識がいったら、「こっち」と声をかけたり、「行くよ」と離れてみたり、淡々と伝えている感じ。

まだ2歳ぐらいの若い犬もいたし、決しておとなしいわけではないし、むしろアクティブな犬種です。

もちろん、飼い主さんの声かけが絶妙なだけでなく、「正しい社会性」をされているからこそ、むやみやたらと他人や他の犬にちょっかいをかけないように育てておられるのもあります(社会性については後述します。まだ先になるけど)。

それよりも何よりも、「飼い主さんが犬の発する小さな興奮の芽をこつこつと摘み取ることで、大きな興奮に至らせない」といったイメージです。

図にするとこんな感じかな。

2019-01-28.png



犬が何かに反応して興奮レベルが小さく上がった時点で、飼い主さんが何かしらの警告音を出したりして興奮レベルを下げることを繰り返しているうちに、犬は興奮レベルをあげることを諦めて穏やかな状態でキープされているという感じです。


日頃から犬をよく観察していれば、小さな興奮レベルを見落とさないようになるので、犬に飼い主さんの声が届きやすくなるのですね。

飼い主さんが犬をしっかり観察して、「犬時間」で小さな興奮レベルを見落とさなければ、犬は常に冷静に飼い主さんの行動を確認するようになります。飼い主さんの行動を確認するようになることこそが、「真のアイコンタクト」を生み出すのです!


犬の耳が聞こえている冷静な状態に否定と肯定をタイミングよく伝えることで、お互いの安心感が生まれ、それが信頼関係につながるのです。


「犬時間」に否定と肯定を伝えることがいかに重要なポイントであるとわかってもらえたでしょうか?



話は飛びますが…。


先日、「今でしょ?」で有名になった林先生の番組を見ていました。
内容ははっきり覚えていなかったのですが、確か「子供のしつけ」とか「子供のやる気」などに関する話だっと思います。

ある母親の「子供がやる気になる子育て論」について、子育て真っ最中だった女性ゲストが、「でも、これをずっと続けなきゃいけないってなると大変ですよね」と発言しました。

そこで林先生が言った一言。「親が意識するしかないんです。意識して続けること。意識することこそが親のやるべきことなのです」と答えました。


まさにその通りなのです!

親になるのも飼い主になるのも同じ。

子供や犬が健全にスクスクと成長していくためには、模範になるべき親や飼い主が意識して伝え続けるしかないのです。

私のレッスンを続けてくれる飼い主さんは、飼い主の意識がぶれないように、時々軌道修正できるようにレッスンを定期的に受けてくれる方もいます。

レッスンを受けるほどでもなかった場合は、メールなどをしてくれて今の近況や「飼い主さんの心理状態」を知らせてくれます。飼い主さんの意識がずれたら犬の意識もずれてしまうのです。


意識し続けるかどうかは、飼い主さん次第!

意識し続けることで、犬との信頼関係が生まれてくるのですよー♪


続いて、「犬空間」についてです。

もし、あなたがエスカレーターに一人で乗っている時、見知らぬ人が乗ってきてあなたの真横に立ったらどう思いますか?

適度に離れて立っていればなんとも思わないのに、あまりにも近くに立たれたらなんとなく危険を感じることってないですか?

これって、人間にも本能的に残っている「空間認識」だと思うんです。

私は行動学とか心理学とかを詳しく勉強したことがないので、専門用語などはよくわかりませんが、自分が生きているうえで「なんとなく嫌だな」とか「なんとなく気分がいいな」とかってありますよね。同じ動物としてそれを犬にも当てはめながら色々と考えながら、「あー、それわかるわかる」と飼い主さんが理解しやすいように話しています。


野生を失った人間でも本能的に感じる空間認識なので、感覚の鋭い犬はもっともっと敏感に空間を認識している、さらに空間の取り方で会話をしているように感じています。

犬同士が喧嘩をする前触れって、相手の空間をさりげなーく押し合いながら唸っていますよね。

犬同士で相手を遊びに誘いたい時って、伏せた姿勢からエビのように後ろに下がっていきますよね。

犬って、「相手の間合いを詰める」ことで相手を否定し、「相手から下がって空間を空けてあげる」ことで相手にウェルカムな肯定を伝えながら会話をしているのだと思います。


私が犬に課目訓練を入れる時って、まず最初に犬と向かい合って後ろ歩きをしながら「おいでおいで!」と空間を空けながら犬を自分の方に集中させることから始めます。他の事が気になっていた犬も、後ろ歩きをしながら呼び込んでやるとだんだん「こっちの方が面白そう!」と尻尾を振りながらついてくるようになります【犬空間を空けることで強い肯定を伝える】

逆に、自分の犬が他の犬に対して攻撃的に吠えかかった場合は、すぐに自分の犬の前に立ちはだかってリードでコントロールをしながら空間を奪いつつ後ろに下がらせます【犬空間を攻めることで強い否定を伝える】

犬にわかりやすいように、犬空間を攻めたり空けたりしながら「否定」と「肯定」を伝えているのです。


「犬時間」と「犬空間」を意識しながら、犬語で「否定」と「肯定」を上手に伝えられるようになれば、「この人、わかりやすい!」と犬が感じてくれるようになり、そこから信頼関係が生まれてくるのです。


ところが!「犬時間」と「犬空間」には個体差があります!

人間にも様々な性格の人がいるのと同じですね。

私は初回カウンセリング時に、その犬が持つ「犬時間」と「犬空間」の認識を見極めています。

例えば、とってもすばしっこくて、小さな音に反応して吠えやすい。他人に触られることが苦手な犬は、「犬時間が早い。犬空間の許容範囲は狭い」と判断しながらその犬と接します。

犬時間が早いのであれば、それより早く対応できるように事前にリードをつけるとか、犬空間の許容範囲が狭いのであれば、私の存在に慣れるまではいきなり近づいたり頭を触ったりすることを最初は避けるようにするなど、「どうすればこの犬に犬語で話しかけやすいか?」を検討します。

ジャーマンシェパードやドーベルマンなど、警備犬などに使えるよう改良されてきた犬種は、「犬時間が早いから、ハンドラーのコマンドに素早く反応できる。犬空間の許容範囲が狭いから、侵入者に素早く反応して吠えて知らせることができる」と説明できます。

ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーはなどは、「遊び好きなので飼い主からのコマンドなどには犬時間が早いが、犬空間の許容範囲が広いので他人に触られることや侵入者に対してはのんびりとしている」と説明できます。

もちろん、同じ犬種でも個体差もあるし育て方もあるので、一概には言えませんが。

我が家のジャーマンシェパードは犬空間の許容範囲が広いので、人ごみでも平気ですし、他人が侵入してきても尻尾を振って歓迎しますし…。でもやっぱり、ゴールデンに比べたら犬時間がものすごく早いです。コマンドへの反応や、こちらからの犬語での問いかけには素早く反応しますし、動くものへの反応が素早いので気が抜けない部分もあります。

大まかに言えば、「犬時間が早い犬、犬空間が狭い犬」は一般的な生活をするのに少し工夫が必要かもしれません。

よく、「前にも同じ犬種を飼っていたけど、今度の犬は吠えるし興奮するし大変です」というお悩みを聞きます。前の犬と今度の犬では犬時間と犬空間の認識が違うのだから、飼い主さんはそれをしっかり観察して対応する意識が必要なのです。


また、同じ犬であっても、「犬時間」も「犬空間」も状況によって変わる場合があります。家ではおっとりしているのに外に出たら犬時間が早くなるとか。自宅周辺の散歩では犬空間の許容範囲が狭くなり他の犬に威嚇するのに、車で遠くに出かけたら犬空間の許容範囲は広がって他の犬が気にならなくなったり。

ご自分の犬をしっかり観察してみてください。

ご自分の犬の犬時間と犬空間を見極めて、適切なタイミングで否定と肯定を伝えてみてください。


「犬語」で話しているうちの犬たちのおまけ動画です。



おもちゃが欲しいドナちん(シェパードの子犬)とおもちゃをあげたくないシャロンの会話。

シャロンはおもちゃの前に立ちふさがって犬空間を攻めています。15秒当たりでシャロンの鼻に瞬間的にシワが寄っているのが犬時間での警告音です。ドナちんは警告音を察知しておもちゃから目を逸らしました。シャロンは「おもちゃを見るな!」と伝えています。ドナちんが飽きらめておもちゃから完全に目を逸らしたので、シャロンはおもちゃを持って立ち去りました。でも、このおもちゃはドナちんのなんですけど…。

もし飼い主が「それはドナちんのおもちゃだよ」と介入するのであれば、シャロンがおもちゃにロックオンした時点で私が警告音を鳴らしてシャロンにその場から立ち去らせるなど、三者で会話も可能です。

犬を観察して犬時間で会話をするって本当に面白いです。

この会話の積み重ねが「わかりやすい飼い主」を育み、犬を安定させて、最高のパートナーにしていくのです。


次回は、「しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その4)」の「④人間にしか通じない「叱る」「怒る」という概念は捨ててください。」の部分をお伝えします。


書きたいことが続々出てくるので文章があちこち飛びますが、すべてを書き尽くしたら再度読みやすいように書き直したい…できるか?頑張る。


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しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その3)」

本日二本目の更新です。

しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その2)」を先に読んでくださいね~!



犬に「NO(否定)」を伝えるポイントの中の「③人間にとっての犬の問題行動はすべて「興奮」が元になっているので、できるだけ興奮レベルが低いうちに「NO」を伝えられるように観察してください。」の部分をさらに突っ込んで書きます。


ここでは、「犬時間」「犬空間」というCalmDog用語を使います。


題材は、「人間のテーブルの上の物を盗む犬」にしましょう。


人間のテーブルに美味しそうなおまんじゅうが置いてありました。

テーブルには椅子が並べてある状態だったとします。

犬はおまんじゅうの存在に鼻と目で反応しました。

トコトコとテーブルに近づいて椅子に飛び乗りました。

テーブルに手をかけて覗き込みました。

おまんじゅうを食べました。





さて、この一連の行動の中で、犬に「否定の警告音」を鳴らすべきはどの瞬間だと思いますか?



(あ)「犬はその瞬間を生きているから、食べている瞬間に警告音を鳴らす」

(い)「テーブルに手をかけた時に警告音を鳴らす」

(う)「鼻と目でおまんじゅうの存在に反応した時に警告音を鳴らす」



犬に今後、その行動をさせないようにしたいのであれば、正解は(う)です。

(あ)で警告音を鳴らすのは時すでに遅し。食べている最中に警告音を鳴らすとむしろ早く食べて逃げようとするので丸のみするので危険すぎます。

(い)(あ)と同じく、急いでテーブルからおまんじゅうを盗んで逃げようとするので、「食べ物を見つけたら早めに盗ればいい」と学習させてしまいます。



まだ食べてもいないのになぜ(う)が正解なのでしょう?



以下のグラフを見てください。


犬時間と犬空間


縦軸が興奮レベル、横軸が時間の経過です。

横軸の「見た」が(う)、「手をかけた」が(い)、「食べた」が(あ)です。


犬はおまんじゅうを見ただけならまだ「興奮レベル」が低い状態です。

つまりまだ「聞く耳を持っている」といえます。

テーブルに手をかけていたり、食べている最中は、「興奮レベル」が上昇しています。

「興奮レベル」が高いということは、人間の警告音がすでに耳に入らない状態です。

犬はおまんじゅうを見た瞬間、「どこのメーカーだろう?誰のだろう?」などのように人間の言葉に置き換えることなく「食べている自分」をイメージしているのだと思います。

だから、「食べている自分」のイメージを否定してやることで、「食べてはいけない」を伝えるのです。

もっと厳密に言えば、「食べてはいけない」よりももっと前である「それはあなたの物じゃないから見てはいけない」という否定を入れることが大事です!



興奮レベルは低くて、妄想の段階を、CalmDog用語で「犬時間」と名付けています。

飼い主さんが、この「犬時間」に気付けるかどうかが、犬のしつけの土台である「YESとNOを伝える」鍵になるのです!



レッスンでも、「犬時間に間に合っていない」という言い方をよくします。

自分の犬をしっかりと観察して「犬時間」を見極めてください。



でもね…。



ほとんどの場合、人間は犬の「犬時間」を見落としてしまうのよ。

なぜなら、犬の方が人間よりもずっと鋭敏で素早いから。。。


では、次の題材は、「窓の外に見える鳥に吠えてしまう犬」にしましょう。




では、もう一度、さっきのグラフを見てみましょう。

2019-01-25 (2)



興奮レベルが5~10に達した部分に「犬空間を攻めるレベル」と記入しています。

「犬時間に間に合わなかった場合は、犬空間を攻めて否定を伝える」というのがCalmDogの考え方です。

そもそも、「犬空間」って何?

人間を含めた動物って、「広い空間」を持っている方が生きていく上でエネルギーが強いものです。人間はより広い土地を確保しようと戦争をしたり、隣の国と国境争いをしたりします。犬にも「テリトリーを守る」という野生の名残があります。

なぜ広い空間を欲するのか?広い空間を持っていれば、その中に獲物がたくさんいるからです。生きていくための本能として広い空間を占めたいのですね。

「空間」を取り合うって自然の中で強さを誇示する重要なポイントなのだと思うのです。

CalmDogの「犬空間」とは、広い意味でのテリトリー。もう少し狭い意味で言えば、自分の体を中心とした周辺をさしています。



さて、「窓の外に見える鳥に吠えてしまう犬」に「吠えるな」という否定を伝えるにはどうすればいいでしょうか?


窓のそばに犬が寝ていました

カーテンが開いていて窓の外が見える状態です。

鳥が飛んできて外の木に止まりました。

犬は鳥の気配と音で窓の外に反応しました。

窓に近づきました。

鳥に向かって吠え始めました。




先ほどの「犬時間」で否定を入れるのであれば、「犬は鳥の気配と音で窓の外に反応しました」の時点で警告音を鳴らすのが正解です。


でも、飼い主さんが別の部屋にいたり、テレビを見ていたりすれば気づかないことが多いですよね。

犬はすでに窓に近づき、鳥に向かって興奮状態で吠えてしまっています。


そこで、「犬空間」を攻めることで吠えることを否定しましょう。


犬が窓に向かって吠えている時にやりがちな飼い主さんの行動は、

・犬の後ろから「うるさい!」と怒鳴る。
・犬と並んで「何に吠えているのかな?」と確認する。

どちらも、犬の吠えを肯定することになるので絶対にやらないでください。

犬の後ろから怒鳴るのは、犬にとっては「飼い主さんも一緒に吠えてくれた」と勘違いします。

犬と並んで一緒に外を確認するのは、「飼い主さんも不安に思っているのであれば、あの鳥は追い払うべきだ」と勘違いします。

鳥に向かって吠えることを否定したいのであれば、「犬空間」を否定しなきゃ!


↓↓↓ 「犬空間」を攻めることで伝える否定 ↓↓↓



まず、立ち位置。

飼い主さんは窓を背にして犬と対峙してください。

そして、犬空間を攻める。

大きな段ボールを畳んだものや、蛇腹状のお風呂の蓋などで、犬の視界を遮りながらどんどん後ろに下がらせてください。警告音を穏やかに連打しましょう。

吠えている犬は興奮しているので、「飼い主よ!邪魔だ!そこをどけ!」とあっちこっちにうろうろしますが、大きな板があれば行く先を遮ることができます。

板を使って犬空間を攻めながら、部屋の角まで追い込んでください。

窓から引き離されれば、犬は吠える意味をなくしますので、興奮レベルが下がります。

興奮レベルが下がれば、飼い主さんが連打している警告音が耳に届いてきますので、落ち着いてきます。

吠えることを辞めて、体の力が抜けたら「そうそうそう」と肯定の声をかけてください(肯定については後程更新します)。

板をどけてみます。

再度、犬が窓に近づいたら、同じ行動を繰り返します。




これが、「犬空間を攻めることで伝える否定」です。


先ほど、「動物は広い空間を占めたい」という話をしましたね。「空間」を取り合うって自然の中で強さを誇示する重要なポイントです。つまり、犬の空間を攻めて後退させるということは、「飼い主の空間で勝手なことをするな!」という「強い否定」を意味しているのです。犬にわかりやすい否定、伝わりやすい否定が「犬空間を攻める」なのです。



犬時間で警告音を鳴らすことと、犬空間を攻めることを上手に使って犬に「NO(否定)」が伝わるようになれば、飼い主さんにとってやめてほしい行動を止めることができるはずです。


文章で書くのは簡単です。これを実践するのが難しい。でも、とりあえず、理屈として頭に入れといてください。

レッスン時に私がやればほとんどの犬が吠えなくなってしまいます。

それはなぜか?

私のような「犬のプロ」は、「犬時間」を読み取る力に優れていて、「犬空間」を攻めるテクニックに卓越しています。

犬の訓練士さんの行動をよく観察してみてください。
思いもよらないタイミングで犬に合図を入れたりしていませんか?

ドッグトレーナーさんが家に来るだけで犬が穏やかになる経験をしたことはないですか?
ドッグトレーナーさんは絶妙のタイミングで犬に否定と肯定を入れるプロだからです。
犬はドッグトレーナーさんが発する否定と肯定を受け取って、
「この人はわかりやすい」と安心できるから穏やかになれるのです。

でも、飼い主さんが同じことをしてもうまくいかない…。

訓練士さんやドッグトレーナーさんは、犬を観察して先読みして絶妙のタイミングで犬会話をするトレーニングを積み重ねてきています。一般の飼い主さんがいきなり同じことができるかどうかは、本当に努力次第です!

だから、「飼い主塾」が必要なのです。

犬のプロである私ができて当たり前であることを、いかに飼い主さんに伝えるられるか。

今回、いきなりブログを立て続けに更新しているのは、「なんとかしてたくさんの飼い主さんにCalmDogの理論をお伝えしたい!」という思いから。

飼い主さんが悩めば、犬はもっと悩んでいます。

飼い主さんが犬を理解することを犬は待っています。


おっと!いきなり熱く語ってしまいました!


次回は、「犬時間」と「犬空間」の個体差についてまとめていきます。

犬同士で犬時間と犬空間を使っている絶妙な瞬間の動画もアップしますのでお楽しみに~



書きたいことが続々出てくるので文章があちこち飛びますが、すべてを書き尽くしたら再度読みやすいように書き直したい…できるか?頑張る。


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しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その2)」

犬に「NO(否定)」を伝えるポイントを詳しく書いていきます。



①NOを伝えたい時は声を出さないでください。


初回カウンセリング時に必ず「犬がやってほしくないことをした時はどうやってつたえますか?」と質問すると、ほとんどの飼い主さんは「だめ、こら、いけない、NO!」と声を出しています。

私は犬たちを観察していて、「声を出す=構われた」または「声を出す=飼い主さんが興奮している」と勘違いしているような気がしていました。

つまり、飼い主さんは叱っているつもりが、犬には「構ってもらえた」「飼い主さんも興奮している」と感じているのです。

だから、私は「否定を伝える時は声を発することを辞めてくださいね」とお伝えします。

また、人間は否定的な声を出す際にどうしても「イライラ、感情的、焦り」の感情を発しているような気がしてならないのです。

怒鳴っている人から感じられるエネルギーって、感情的ですよね。

だから、まずは「否定の声」を封印してみてください。



②声を出さないかわりに、舌打ち(チチチチチ)を連打したり、鋭く息を吐くような「シーッ」という音を出したり、ガチャ缶を穏やかに振ったり、テーブルや手で「パン」と音をだしてみてください。

否定の声を出さない代りに発する音は、「警告音(金属的な音)」を使ってもらいます。

CalmDogでは「警告音」として、

・「チチチチチチ」という舌打ち
・「シーっ」という鋭く息を吐く音
・ガチャ缶など金属同士がぶつかる音
・テーブルや手を瞬間的にたたく音

をお勧めしています。


③人間にとっての犬の問題行動はすべて「興奮」が元になっているので、できるだけ興奮レベルが低いうちに「NO」を伝えられるように観察してください。

これも観察力が必要です。そして「興奮をさせまい!」と意識すること。

飼い主さんにとって犬の問題行動ってだいたい、「吠える、噛む、飛びつく」など、そんなに種類が多いわけではないですよね。人間であれば「勉強しない、友達をいじめる、学校をさぼる」など複雑ですけど…。犬の問題行動って実に単純でシンプルなものが多いはずです。

犬の問題行動をしっかり観察していると、その行動を起こす前触れに気付くことがあります。その「前触れ」の時点で「否定の警告音」を鳴らすことがとっても大事なポイントです!

↑大事すぎて赤字太字で書いています。

※③については次回ブログでさらに突っ込んで書きます。



④人間にしか通じない「叱る」「怒る」という概念は捨ててください。


人間の子供が何かやらかした時って、大人は言葉を使って叱りますよね。子供を座らせて説教をしたり、「なぜこれをやったらだめなのか」の前後関係を理論的に説明して諭そうとします。

例えば、ガラス窓の近くでキャッチボールをしている子供がいたら、「ボールがガラス窓に当たったら割れて怪我をするかもしれないよ。ガラス窓の持ち主からガラス代を請求されるかもしれないよ。だからそこでキャッチボールをするのはやめた方がいい」と言葉で説明できます。

犬に対してはどうでしょう?

紐付きぶんぶんボールを咥えて振り回して遊んでいる犬に「ガラス窓が割れたら危ないからやめようね」と言葉で伝えても、言葉を理解できない犬にとっては何も伝わらない。

だから、人間の子供を叱るような考え方はとりあえず捨ててください。

犬のは犬に伝わる否定で伝えてあげなければいけないのです。

では、この場合、どうやって伝えるのか?簡単です。

ガラス窓のない場所に犬を連れていって遊ばせるとか、ガラス窓に覆いをかけて割れないようにしてからあそばせればいいのです。

また、玄関に繋いだ犬が外を歩く人に吠えているのをやめさせたいとします。

これも簡単です。

玄関でずっと犬を見はって、吠えるたびに警告音を鳴らして…そんな面倒なことをしなくてもテリトリー意識のある犬を玄関に繋がなければいいのです。

このあたりは「犬を管理する」という内容で詳しく書きますね。


書きたいことはあふれて止まらないのですが、なかなか時間をとれないのでとりあえずは思いつくままに書いていきます。


ここまで読んでいて、気付いたことはありませんか?


どの内容もすべて、「犬に作用する内容」ではないですよね。すべて、「飼い主さんがやるべきこと」を書いています。

だから、「飼い主塾」なのです。

一応、「ドッグトレーナー」という肩書で自分を紹介していますが、それはあくまでも「ネットで検索されやすいように」と思って名乗っているだけです。

本当は「飼い主トレーナー」って職業欄に書きたいぐらいだわ。



今日はもう一本書きますね~♪


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しつけの土台(1)「飼い主さんと犬との関係性(NOの伝え方~その1)」

さて、前回のブログは、「犬にYESかNOをうまく伝えられればコミュニケーションをとりやすくなります」というお話でした。

では、今回は「NO」を伝えるコツについて書きます。

レッスンやしつけ教室の初回カウンセリングで、飼い主さんに「犬が飼い主にとって困る行動をした時にあなたはどうやってそれはだめだと伝えていますか?」と質問します。

「NO!こら!だめ!いけない!」と大きな声を出したり、テーブルや壁を叩いたり、ガチャ缶(スチール缶の中に鎖や石ころを入れた道具)を振ったり、手を叩いたりするというのがだいたいの意見です。

もちろん、それで犬が行動をやめてくれるのであればそれは正解だと思いますが、ほとんどの場合、「何度言っても言うことをきかない。また繰り返しやる」ということが多いのも事実。



何度も「だめだ!」と叱ってもなぜ犬に伝わらないのでしょう?



またまた、我が家の犬を題材に「やめてほしい行動を止めるにはどうすればいいのか?」を考えてみましょう。

我が家のゴールデンレトリバーのヴィエナが1歳半の頃に、生後2か月ぐらいのゴールデンレトリバーのシャロンを迎えました。

私はシャロンの「甘噛み」をヴィエナに教育してもらおうと思い、時々ヴィエナとシャロンを一緒に遊ばせていました。

ヴィエナにとって子犬の尖った歯で甘噛みされるのは痛いはずなので、恐らく「犬語」でシャロンに「甘噛みは嫌だ」と伝えるはずです。

よく観察していると、シャロンが甘噛みをしていない時はヴィエナはシャロンの目の高さに伏せた状態で上手に遊んでいましたが、シャロンの興奮が高まってヴィエナの耳や手足にがぶがぶ甘噛みが始まった瞬間、ヴィエナの動きが「カチン!」と固まって遊びを中断したのです。

犬なので「こら!痛い!」とか声をかけることもできないし、口の中に手を突っ込んで「おえ!」とさせることもできません。

シャロンががぶがぶ甘噛みをしている間、ヴィエナは痛いことを我慢して、完全に自分の動きを封じています。

するとシャロンが「あれ?ヴィエナ姉ちゃんが遊んでくれない」と気付いて、甘噛みをやめました。

動きを止めていたヴィエナは、再びシャロンとの遊びを再開してあげていました。

ヴィエナは自分の行動をやめることで「甘噛みするなら遊ばない」と「NO(否定)」を伝え、シャロンがそのことの気づいて甘噛みをやめたら、すかさず遊びを再開「YES(肯定)」を伝えたのです。



言葉を介さずに「行動、態度」だけで、シャロンの甘噛みを穏やかに制止しました。

もちろん、「がうがう!」と声を出してシャロンを追い込んでやっつけてしまうこともできますが、ヴィエナは「平和的否定」を使ってシャロンに「甘噛みはだめ」をとても上手に伝えてくれていました。

ヴィエナとシャロンの遊びは本当に穏やかで静かに繰り返されていました。

イメージとしてはこんなグラフを描いていたような感じです。


2019-01-22.jpg





横軸が「時間の経過」、「縦軸が興奮レベル」です。

シャロンの興奮レベルが上がると甘噛みが始まります。

甘噛みが始まるとヴィエナは動きを止めて遊びを中断します。

シャロンがヴィエナの動きが止まったことに気付いて興奮レベルが下がって甘噛みをやめます。

ヴィエナが遊びを再開します。

またまた、シャロンの興奮レベルが上がって甘噛みが始まります。

甘噛みが始まると、またヴィエナの動きが止まります。

シャロンがそれに気づいて興奮レベルを下げて甘噛みをやめます。

ヴィエナが遊びを再開します。

これを延々続けているうちに、シャロンは「甘噛みをしたら遊びが中断される」と気付いて甘噛み頻度がどんどん減り、「噛み加減」を学習していくようです。


ヴィエナが伝えたのは、「動きを止める=NO【否定】」、「遊びを再開する=YES【肯定】」です。



とても、シンプルでわかりやすくて優しくて穏やかな伝え方ですよね。



ヴィエナから受け継がれた「甘噛みに対する犬語」は、シャロンが9歳の時に我が家にきたジャーマンシェパードのドナちんにちゃんと受け継がれていました。

甘噛みが強烈にひどかったドナちんに対して、シャロンは「動きを止める(NO 否定)」、「遊びを再開する(YES 肯定)」を上手に繰り返すことで、ドナちんに「噛み加減」を伝授してくれたようです。

私もヴィエナやシャロンの真似をしてドナちんの甘噛みに対して犬語で穏やかに対応してみたところ、あんなに甘噛みがひどい暴れん坊にも関わらず、私や旦那の手には擦り傷ひとつできませんでした。



「甘噛み対策」については、今後このブログで「ドナちんの成長記録」としてさらに詳しく書きますのでお楽しみに~♪


さて、ブログの一番最初に書いた「犬が飼い主にとって困る行動をした時にあなたはどうやってそれはだめだと伝えていますか?」の質問に戻ります。



CalmDogでは、「NO」を伝える方法として以下のポイントをお話します。



①NOを伝えたい時は声を出さないでください。

②声を出さないかわりに、舌打ち(チチチチチ)を連打したり、鋭く息を吐くような「シーッ」という音を出したり、ガチャ缶を穏やかに振ったり、テーブルや手で「パン」と音をだしてみてください。

③人間にとっての犬の問題行動はすべて「興奮」が元になっているので、できるだけ興奮レベルが低いうちに「NO」を伝えられるように観察してください。

④人間にしか通じない「叱る」「怒る」という概念は捨ててください。




次回は、この4点をさらに詳しくお伝えします♪


そろそろ、「犬語って結構面倒だな」と思い始めてきていませんか、笑?

英会話ができれば、英語圏の人とコミュニケーションが取れたり旅行の楽しさが倍増するように、犬語ができれば、犬が「単なるペット」ではなく「パートナー」になりますよ~。それまで頑張りましょう!


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プロフィール

CalmDog

Author:CalmDog
札幌市で開業した「Calm Dog(カームドッグ)~飼い主塾~」は、犬ではなく飼い主に向けたトレーニングプランをご提案します。トレーニングは、座学「飼い主学」を学んでから。「犬」という動物を知れば、きっと素晴らしい絆が生まれます。

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